カラコンの適切なお手入れのための必需品
1ヶ月使い捨てカラコンを安全かつ衛生的に使用するためには、適切なお手入れ用品を揃えることが重要です。必要なお手入れ用品には次のようなものがあります。
- 専用の洗浄液
- 保存液
- タンパク質除去剤
- 清潔な保存用レンズケース
これらの道具は個別に購入することもできますし、洗浄液、保存液、タンパク質除去剤が1本にまとまった便利な製品もあります。ただし、使用方法を誤ると、カラコンが十分に洗浄・消毒されずに衛生上の問題が生じる可能性もあります。また、誤った取り扱いによってカラコンが変形してしまうリスクもあるため、メーカーの指示に従って適切にお手入れをすることが大切です。
カラコンの適切なお手入れと保存方法
カラコンはソフトコンタクトレンズですので、生理食塩水と同様に少量の塩分を含んでいます。このため、適切なお手入れのためにはいくつかの注意が必要です。正しい手順は次のとおりです。
お手入れの手順
1.手の衛生管理
カラコンを外す前に、石鹸で手をしっかりと洗浄し清潔な状態にします。汚れた手で眼やレンズに触れると、雑菌を目に入れてしまう可能性があります。また、レンズを傷つけるリスクもあるため注意が必要です。爪が長く、または割れている場合はレンズに傷をつける恐れがあるので、事前に爪を切っておきましょう。
2.専用洗浄液によるこすり洗浄
清潔な手のひらにレンズを置き、専用の洗浄液を数滴たらします。レンズを傷つけないよう指の腹を使って20~30秒ほどこすり洗いをします。漬け置きや洗い流すだけでは汚れが落ちないので、こすり洗浄が重要です。表裏両面をこすり洗い後、洗浄液ですすぎます。
3.消毒のための保存液漬け
清潔なレンズケースに保存液とタンパク質除去剤を入れ、そこにレンズを4時間以上漬け置きます。これにより適切に消毒が行われます。
お手入れの注意点
<適切な洗浄液の選択>
洗浄液はソフトコンタクトレンズ用のものを使用しましょう。ハード用や異なる成分のものを使うと、カラコンが変形したり色が溶け出したりする可能性があり、使用できなくなってしまいます。購入時には必ずカラコン使用可能と記載されているものを選びましょう。
<水道水で洗浄しない>
カラコンの洗浄に水道水は絶対に使わないでください。水道水とカラコンの浸透圧の違いにより、カラコンがふくらんで変形してしまいます。変形したカラコンでは目にフィットせず、目に傷をつけたり汚れが入りやすくなり危険です。また、水道水には殺菌しきれない菌が残存している可能性があり、そうした雑菌をカラコンに付着させてしまう恐れがあります。
<マルチパーパスソリューション使用時の注意点>
マルチパーパスソリューション(洗浄・保存・消毒が1本でできる製品)を使う場合は、消毒やタンパク質除去の効果が弱いので注意が必要です。使用前にはマルチパーパスソリューションですすぐ習慣をつけ、長期使用のカラコンは1週間に1回程度、タンパク質除去剤でケアすることをおすすめします。
<タンパク質除去の必要性>
1ヶ月使い捨てカラコンは、約1ヶ月間使い続けることができますが、毎日レンズを洗浄していても、レンズには目に見えないタンパク質などの汚れが蓄積されていきます。
項目 |
内容 |
タンパク質汚れとは? |
涙に含まれるタンパク質や脂質などがレンズに付着したもの |
放置するとどうなる? |
視界不良、眼のトラブル、レンズの寿命を縮める原因に! |
これらの汚れをそのままにしておくと、視界が悪くなったり、眼のトラブルの原因となったりする可能性があります。また、レンズの寿命を縮めてしまうことにもつながります。そのため、1ヶ月使い捨てカラコンを使用する上で、タンパク質除去は非常に重要です。
<レンズケースの洗い方・交換頻度>
レンズケースは、カラコンを清潔に保つために欠かせないアイテムです。しかし、正しくお手入れしないと、レンズケース自体が雑菌の温床になってしまう可能性があります。
洗浄方法 |
交換頻度 |
使用済みの保存液を捨て、ケース内を洗浄液ですすぐ。
その後、ケースを逆さまにして自然乾燥させる。 |
1ヶ月に1回を目安に交換 |
レンズケースは、目に見えない汚れが溜まりやすく、雑菌が繁殖しやすい場所です。定期的に交換することで、清潔な状態を保ち、目の健康を守りましょう。